“子どもたちが喜ぶ姿が自分の喜び”と思ってくれるような職員さんが一番だと思います

『チャイルドハートそね』のオーナーである株式会社フロンティア代表取締役社長の杉村陽子氏に自社で働いてほしい人材について聞いてみました。

「自分が会社を興して子ども達を雇って、給料払ってその子たちの夢をかなえてあげられる会社を創れたらいいな」と思ったのが始まりです

・今の事業を興したきっかけは?

大学生の時にお金に苦労して自分の夢を諦めかけたことがあって、高校教員になった時には、自分と同じような境遇の子がいるんですよね。家庭のために自分の夢を諦めるという子が多くて。

「自分が会社を興して子ども達を雇って、給料払ってその子たちの夢をかなえてあげられる会社を創れたらいいな」と思ったのが始まりです。

もともと、子供たちの夢をかなえるために、自分が何ができるのかと考えてやっていたのが介護とお味噌の事業だったんですけれど。雇用を生んで、その子たちを雇って夢をかなえてもらうっていう。

どちらも私には難しくて、コロナになった時にお味噌の事業をやめてずっと考えて、そもそも私は子供の夢をかなえるために一生懸命頑張ってるのに、やっていることがなんか違うな、ズレてるなと思って。

直接子供たちに関わっていける支援していける事業はないのかと考えて、今の事業に行きつきました。

「コロナなのにそんな手作りのものを売っていいのか」みたいな電話が入ったりしてすごく悩んだ時期がありました。そのときに自分の中で「本当に自分がやりたいことって何だろう」っていうのをずっと考えていました。

01:43~

・この事業の前も何かしてたんですか?

いろいろしました。お味噌の販売もしたし、介護事業も1回したことがあって。どちらも一生懸命やっていったんですが、思ったような成果が出ずに諦めたっていうところはあります。

介護の方は黒歴史なんですが、学校の先生も辞めてしまって、一回やりました。お味噌の方は学校の先生と並行しながらやってました。

介護の方は1年くらいですね。お友達と共同経営をしたんですけど、トップが2人いると考え方がズレてくるので。1年間に色々あって「考え方違うね、ちょっとやめようか」という形でやめました。

味噌屋さんは3年半くらいしました。コロナになって色んな電話がかかってきてですね。お味噌、手作りでしてたんですけど「コロナなのにそんな手作りのものを売っていいのか」みたいな電話が入ったりしてですね。

ちょっと社会問題になった時期もあったじゃないですか。そういったのに当たってしまってですね。

電話がかかってきたりすごく悩んだ時期があって、それで全部のお店からお味噌を回収して。ちょっと落ち着くまで考えようと思って、電話も鳴るしと思って。

もう味噌の販売も製造も中止して、自分の中でずっと「本当に自分がやりたいことって何だろう」っていうのを考えました。

このまままた教員に戻って子供たちの目をまっすぐ見て「夢を叶えよう」なんて言えるんだろうかというのを考えて、もう一回頑張ろうと思いました。

03:31~

・前の事業の失敗をどう乗り越えてきました?

今この事業を始めるにあたって、もう1回教員になろうと思ったんですよ。

正直、味噌事業でも介護事業でもかなりのお金を使っていたので、「生活という面を考えたら教員に戻った方がいいんじゃないか」「私が関われる子どもたちの範囲だけ支援していってやっていけばいいんじゃないか」っていう風な考え方にちょっとなりかけた時期があったんですよね。

もう雇われた方が楽だっていう風な感じでその時諦めかけたんですけど、心の中でずっと何か引っかかっていて、「このままでいいのかな」みたいな。

何でも諦めてしまって、そしてまた違うことして諦めて。「自分は何もできてないじゃないか」っていうのに気づいて。

言うだけ言って行動は伴ってないし、このまままた教員して子供たちの目をまっすぐ見て「夢を叶えよう」なんて言えるんだろうかっていうのを考えて、もう一回頑張ろうと思って。

その時に子供たちに「やっぱり頑張り続けたら夢って叶うんだよ」っていうのを、胸を張って言えるように、今頑張ってます。

その子の理想に近づけるように、私が昔(高校生だった時に)先生たちに協力してもらったように協力していきたい。

05:00~

・この事業で発達障害の子たちにどんな支援をしていきたいですか?

そうですね。うちが0歳から18歳までの幼児及び児童を預かっているんですけれど。

私は高校で教員経験があり、またネットワークもあるので就職とか進学の支援は手厚くできる状態であるので。

その子が望んだ進路先に近づけるように支援して、最終的にその子が望むような将来、人生を作ってあげたい…と言ったら上からになるので、そんなのおこがましいと思っているんですが。

その子の理想に近づけるように、私が昔(高校生だった時に)先生たちに協力してもらったように、協力していきたいなと思っています。

ここ北九州で税金をちゃんと納めて働いていける人を育てていけたらいいなと思ってます

05:47~

・療育は18歳までだが、それ以後のための支援も考えている?

最終的には本当に“大人のフリースクール”とかですね、その先の就労支援までガーッとつなげて。

私が事業展開するんじゃなくてその事業をされている方と深く繋がっていってですね。いろんな形で子どもたちの支援ができたらいいなと思っています。

発達障害を持っている方って理解されなかったりしている子が多くて、本当はできるのにできないとか。

あと成功体験が少なくて自己肯定感が低い子がいて諦めがちだったりする場合があるので、自己肯定感を上げていってもっといろんな道を開けていけたら(と思います)。

一番(の理想)は北九州で税金をちゃんと納めて働いていけるっていう…、働く人っていうのを育てていけたらいいなと思ってます。

やっぱり1クラス40人の中で、療育が必要な1人2人っていうのをグッと見ることができなかったんですよ

06:49~

・発達障害の子の療育に興味を持ち始めたのはいつごろ?

高校で働いてた時に、クラス40人いたらやっぱり1人か2人発達障害の子っているんですよね。

筆談しか人とコミュニケーションが取れないとか、あと急にちょっと叫び出してしまったりとか、対人関係トラブルがあったり。なかなかその学習面で何回教えても覚えられない子とかいて。

そういった指導はしてたんですけど、やっぱり1クラス40人の中で1人2人っていうのをグッと見ることができなかったんですね。その2人だけを時間とってっていうのがですね。あとの38人を排除してっていうのができなかったので。

そこで「これってどうなんだろう」って思いながらですね。正直38人は普通に授業してたら普通に育って、普通に自分たちで・・・。普通にって結構難しいことなんですけど、(38人は)育っていけるんですけど、その2人っていうのはものすごい時間かけて教えていかないと…。

でも発達するんですよ、発達障害って必ず発達する子供たちなので。ただ遅れているというだけですね。

そういう子たちを見て触れてですね、一生懸命授業したりとか放課後に残して授業してあげたりとかするときに…、していった段階でこの子たちにしっかり向き合って、もっと私が小さい頃から療育をしていたらトレーニングをしていたら、もっともっと変わってくると思って。

発達の遅れというのも30代で発達の遅れがなくなるというよりも、もっと20代とか10代のうちに私が関わっていけば、発達の遅れというのがなくなってくるかもしれないのにというのを考えてここを作りました。

こういう子どもたちに触れながら子どもたちを支援したい、協力したいというのがずっとあったので。

本当に支援が必要な子って誰なんだろうっていうのをずっと考えていたら、経済的に余裕のない家庭の子どもたちも支援が必要なんですけど、それよりも自分の発達によって自分の進路が妨げられている子どもたちをみるっていう方に私が力を注いだ方がもっともっと良くなるんじゃないかなって思って、そちらの方に力を入れることにしました。

“できる”を増やして「やってみたい」とか「やりたい」「これに挑戦してみよう」っていうような気持ちに持っていきたいなと思ってます

09:28~

・チャイルドハートそねで療育する子たちにどんなふうになってもらいたいですか?

ここに来る子の大半が最初は「自分はできない」など自己肯定感が低い子が多いんですよ。

なので、うちに来ることによって“できる”をどんどん増やしていこうと思っています。“できる”を増やしていく過程で「やってみたい」とか「やりたい」「これに挑戦してみよう」っていうような気持ちに持っていきたいなと思ってます。

それからですね、やってみたいという挑戦心が出てきたら「もっともっと」っていう、「もっと学びたい」「もっとやりたい」っていう気持ちが出てくるので。

自分の進路というのは私たちも協力はするんですけど、どちらかといえば自分の人生を自分で切り開いて、自主性を持てるような子供になってもらいたいなと思っていますので、そういう子どもを育てていきたいなと思っています。

「この子は私たちが死んでも、立派に一人で生きていける」って思ってもらえるような支援をしていきたい

10:20~

・保護者の方にはどんな喜びを提供したいですか?

保護者さんに関しては、「この子は私たちが死んでも、立派に一人で生きていける」って思ってもらえるような支援をしていきたいなと思っています。

自分で就職してしっかり稼いで、税金を納めて北九州を盛り上げていけるような子を育てていきたい

10:35~

・この事業を通して、地域のどんな助けになりたい?

この北九州でまずは10人、働く人を輩出したいなと思っています。

しっかり自分で就職して稼いで、税金を納めて北九州を盛り上げていける…、その一員というのを育てていきたいなと思っています。

全く資格を持っていない人も働きながら資格を取って上にステップアップもできるし、キャリアを積むこともできます

10:57~

・この職場で働くと、どんなメリットがある?

うちは「その他指導員」といって全く資格を持っていない人も働いてもらっています。うちで働くことによって「児童指導員」といって、資格を取って上にステップアップもできるしキャリアを積むこともできます。

もちろんキャリアを積むにあたって、給料もきちんと上がっていくっていうキャリアアップ制度も整えてますので、普通だったら「ずっと給料上がらないままなんだよねー」っていうよりも将来的に少しずつ(給料が)上がって、自分で家庭を持ってもしっかり自分の夢も叶えていけるっていう場所・事業所というのがメリットかなと思います。

2年働くと児童指導員という認定を受けることができます

11:46~

・保育士免許を取れば、児童指導員になれる?

高卒の方だったら2年うちで働いたら児童指導員という、資格じゃないんですが認定を受けることができます。

【質問:資格が無くてもぜんぜん応募してもらって大丈夫ということですね?】

そうですね、まずは見学してもらいたいなと思います。

子供第一の精神で「子供のことになったら3時間でも4時間でも話せるぜ」というような心を持った、気合いを持った職員の方が多い職場にしたいです

12:07~

・どんな雰囲気の職場を作ろうと思っている?

雰囲気はですね、よく言うアットホームなんて言ったらいいんですかね。家族みたいな感じ。

相談し合えることはきちんと相談し、「こうして欲しい」というところは素直に「こうして欲しい」というような要望を言い合える職場にしていきたいなと思っています。

私のお店は子供中心のお店になるので、子供第一の精神で「子供のことになったら3時間でも4時間でも話せるぜ」というような心を持った、気合いを持った職員の方が多い職場にしたいです。

ホスピタリティというんですかね、“子供が喜ぶ姿が自分の喜び”と思ってくれるような職員さんが一番だと思います。それにはやっぱり「心」がないとなれないし、「愛情」がないとダメなので。

うちの子供に対する職務の志と情熱と愛情。情熱と愛情ですね、それに尽きると思います。

一つの個性の型にはめようとするような人は多分うちは向かないんじゃないでしょうか

13:12~

・この職場に向かない人ってどんな人ですか?

ガチガチに型にはまってる人です。例えば子供はこうしないといけないとか。

子育てをする上で例えば…、ルールは絶対守らないといけないと思うんですけど。

子育てをする上で、子供に支援をする上で、いっぱいお子さんの個性があるのでその一つの個性の型にはめようとするような人は多分うちは向かないんじゃないかなと思います。

臨機応変さと愛情・情熱それから建設的な考えが必要だと思います

13:40~

・逆に、向いている人ってどんな人ですか?

建設的な人です。情熱と愛情があってその上で「もっとこうやったらもっとこういうふうに良くなるんじゃないか」っていう意見と意思を言える人が来ていただきたいなと思ってます。

言われたことだけだと、その型にはまったことしかできなくなるので。臨機応変な対応ってものすごくこの職場でいるので。

やっぱり子供さん、いきなり叫び出したりパニックを起こし出したりするので、それでその自分の型にはまった指導をしてしまうと子供さんの望んでいる対応や支援ができなくなるので。

臨機応変さと愛情・情熱それから建設的な考えが必要だと思います。

子どものいろんな行動を「面白い」とか「かわいい」と思って接してもらいたいです

14:35~

・ルーチン仕事で1日が終わるなんてことはない?

1日の流れはほぼ決まっているんですけど、子どもが何時から何時まで来るとか決まっているんですけど、やっぱり不登校の子どもたちとかですね。

私が高校で働いていた時に接している子どもとか、急に家出するとかですね。そういった“子どもって何するかわからない”ところもあるので。

そういったところでルーティンの動きしかできない方よりも、もっと子どものいろんな行動を面白いとかかわいいと思って接してもらえる人じゃないとちょっと難しいと思います。

立ち上げて間もないので営業活動もありますが、口コミで広まってきたら営業はほとんどしなくなると思います

15:14~

・療育だけでなく、営業の仕事もあるんですか?

営業活動、あります。

【質問:それはみんな交代で行っているんですか?】

はい、交代で行ってます。(チャイルドハートそねが)立ち上げ(たばかり)なので。口コミでも広まってきたら、営業はほとんどしなくなると思うんですけど。

今は立ち上げたばかりでまだ知られてないので、相談事業所さんにご挨拶まわりに行ったりとか、スタッフ全員で協力しながら今やってるところです。

そうですね、今は週間2回ぐらい行ってもらってる状態です。子どもさんが入ってない日の朝から出てもらって、ジュース飲んだりお茶をしてもらって、お昼をとってもらって、午後からまた違う相談事業者さんに挨拶回りをして、帰ってきてもらう。そして、報告してもらう。

個別支援計画作ったりモニタリングしたり、子どもや保護者さんに寄り添って仕事をしてもらっています

16:00~

・管理者はどんな仕事をしているんですか?

管理者さんとか児童発達支援管理責任者さんっていう仕事は、個別支援計画作ったりとか、モニタリングしたりとかしないといけないので、ずっと営業に行くこともできないので。

子どもさんや保護者さんに寄り添って仕事をしてもらっています。

フリースクールを作って、放デイ卒業後も子どもたちをガッチリサポートできるような会社にしていきたい

16:18~

・今後の展望は?

1年後は、子どもたちがいっぱい通える事業所にして、1年半後くらいに他の店舗を近くでオープンさせて、3店舗を経営したいなと思っています。

その中で、フリースクールをしたいという気持ちがやはりずっとあるので、引きこもりの子どもたちを外に出して、就職支援とか就学支援をしたいという気持ちがあるので。

放課後等デイサービスと児童発達支援の事業所3店舗を展開した後にフリースクールというのを作って、子どもたちをガッチリサポートできるような会社にしていきたいなと思っています。

就労支援というよりも就労支援に行かせるまでって結構な労力がいるんですよね。なので、そこに力を入れて就労支援とか就職してもらった後に・・・。

そこまで行けたらですね、ちょっと働いてダメだった時にまたこっちに帰ってきてもらって、また相談して、また「もう一回頑張れ」って言って送り出せるような…、“頑張れ”っていうような部分の支援をしていきたいなと思っています。

子どもたちと一緒に成長して、子どもの夢も自分の夢も叶えたいと思っている方に来てほしいですね

17:41~

・ここで働くことに興味がある方へのメッセージ

基本は子どもが好きで情熱と愛情がある方、自分に夢がある方、無くてもこれから見つけようと思っている方もいいんですけど、そういった方に来てもらって、子どもと一緒に成長して、子どもの夢も叶えつつ、自分の夢も叶えられるような…叶えたいと思っている方は、まだ見学からでもいいので来ていただきたいなと思います。

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